2012年03月30日

労働者の過半数を代表する者

質問

三六協定の労働者について疑問があります。
私の職場では社長の指示で、毎年主任の人が記名・押印することになっているのですが、これって問題ではありませんか?

残業や休日労働の取り決めを、会社側の言いなりになっているような気がして、おかしいと思うのですが。

回答

三六協定は、労働者を法定労働時間外や法定休日に労働させるための協定で、労働基準監督署に届け出るものです。

労働基準法では、事業場に労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては、労働者の過半数を代表する者と使用者が書面による協定をすることを求めています。

労働者の過半数を代表する者については、労働基準法施行規則に定めがあり、監督・管理の地位にない者を投票、選挙等の方法で選出する、としています。
(これは、会社側に都合のよい人を選出させないための定めであると考えます。)

ですので、社長の指示で労働者の過半数を代表する者を決めることはできません。

労働基準監督署に三六協定の不備を申告し、是正指導を求めるべきでしょう。

posted by アドバイザー at 16:28| 労働条件 | 更新情報をチェックする

2012年03月01日

時間外労働の拒否

質問

「今日、残業してくれないか。」と突然言う上司がいて、困っています。
業務上必要なのは理解できますが、当日に命令されるのが嫌なのです。

正当に拒否できないのでしょうか?

回答

労働基準法に定められた労働時間(法定労働時間)を超えて労働させるためには、時間外・休日労働の協定書(三六協定)を作成し、労働基準監督署に届け出なければなりません。

三六協定が届け出られることにより、会社には、法定労働時間を超えて労働させても罰せられないという効果があるとされています。

しかし、その免罰効果から、労働者の時間外労働の義務が直接生じるわけではありません。
労働者と使用者との間に、労働時間についての取り決めがあって、その定めによる、ということです。

会社の時間外労働の正当性が認められるためには、下記の二つが必要であると考えます。
(1)労働契約時の労働条件で、時間外労働を命じることがある旨が、明示されていること。
(2)就業規則等に、業務上の必要がある場合に時間外労働を命じることがある旨の定めがあること。

まずは、会社の就業規則や三六協定がどのような内容になっているか、確かめましょう。

さて、労働時間についての取り決めが適正であれば、残業を全く拒否できないのでしょうか?

健康上の理由や家族の育児・介護などは、やむを得ない事情として残業を拒否できると考えます。
娯楽やデートは、拒否できないでしょう。

posted by アドバイザー at 17:43| 労働条件 | 更新情報をチェックする

2011年10月10日

試用期間終了後に配置転換

質問

技術職の求人に応募して、採用された者です。
3か月の試用期間が終了する1か月前に、能力不足を理由に営業職での本採用を会社から言い渡されました。

私としては技術職だから応募したわけですし、営業職での本採用の場合があることを提示されていません。また、能力不足というのも納得できません。

回答

配置転換は使用者の人事権の行使の一つで、使用者には一定の裁量が認められています。

ただし、今回の質問では、技術職という職種に限定して労働契約が締結されているので、異なる職種に異動させるためには、労働者の同意が必要です。

ですので、労働者が自分の技能や経歴を偽ったような場合でなければ、会社の裁量による配置転換は認められないと考えます。

しかし、今回の質問は試用期間中の事件ですから、試用期間の特性を考えなければなりません。

試用期間は労働者の能力や適性を評価するための期間で、本採用するかどうかを見定めるために設けられます。

会社が技術職では本採用しないと言ってきたということは、技術職としての能力や適性が足りないと判断したものと推測できます。
(もっとも、能力や適性が足りないとの判断が正当だと認められるためには、労働者への教育・指導がきちんと行われていることが必要です。)

今回の解決方法としては、まずは会社に技術職を不可とした根拠の提示を求めましょう。

また、試用期間中の教育・指導の記録などの提示を求めるのも、有効でしょう。

それでも納得できないのであれば、技術職での本採用を求める、あるいは試用期間の延長により再度の判断を求める、ということで、会社と交渉することになります。

交渉がうまくいかないのであれば、都道府県労働局のあっせんも検討してください。

posted by アドバイザー at 14:41| 労働条件 | 更新情報をチェックする