2013年03月13日

会社を辞めずに残業代の支払いを求める

質問

払ってもらえない残業代があります。
長時間働かせておいてきちんと支払わない会社に、腹がおさまらなくなってきました。

会社を辞めるつもりはありませんが、残業代は支払わせたいです。
請求する方法を教えてください。

回答

会社に在籍中の未払いの賃金の残業代を求める方法というのは、段階的に手順を踏むことが望ましいと考えます。
(なるべくあつれきを生じさせず、穏便に済ませたいからです。)

ですので、最初は柔らかな態度の手法を用い、それで駄目なら、次からは法律的な手法を深めていくという方法になるでしょう。

また、未払いの残業代を請求するためには、労働者の側で労働時間と賃金についての証拠をそろえる必要があります。

上記の内容については、Webサイト未払い賃金残業代相談センターに掲載しておりますので、ご覧ください。

posted by アドバイザー at 16:22| 賃金・残業代 | 更新情報をチェックする

2012年10月12日

完全歩合給

質問

私は完全歩合給で働いていますが、思ったほど賃金が得られないので悩んでいます。
(あまり良い話ではないとも思ったのですが、会社側からそこそこの収入にはなると説明されたことや正社員になれるということで、働くことにしました。)

会社からは結果を求められますので長時間働いていますが、思うようにはなりません。
何かアドバイスをください。

回答

仕事の内容は別にして、完全歩合給というのは法律違反の可能性があります。
労働基準法では労働時間に基づくものが賃金であるという考え方がありますから、労働時間に応じて賃金は増えるということなのです。

完全歩合給では労働時間との関係がなくなってしまいますから、出来高が0であれば賃金も0円ということになりますよね。
(これは雇用というよりも、請負ですね。)

労働時間に応じた一定額の賃金が保障されていなのであれば、労働基準監督署に申告すべき内容です。

さらに、賃金を労働時間で割り、時間単価をチェックする必要があります。
(未払いの賃金や残業代が生じている可能性があります。)

労働基準監督署の対応とは別に、労働審判で未払い賃金・残業代の請求をする必要があるかもしれません。

posted by アドバイザー at 22:23| 賃金・残業代 | 更新情報をチェックする

2011年07月16日

労働時間を減らされる

質問

時間給で働いている者です。
当日の仕事量が少ないときに、労働時間を減らされることが、たまにあります。

社長に直接言われるので、文句も言わずに帰るのですが、これって法的にはどうなんですか?
(早く帰ることはできても、減った時間分の給料は支払われていません。)

回答

労働者と使用者との間には、労働契約があります。

ですから、労働契約の定めに従って、労働者には働く義務があり、使用者には賃金を支払う義務があります。

当日の仕事量が少ない理由がなんであるかにより、休業についての使用者の責務が異なります。

労働基準法では、使用者の責に帰すべき事由であれば平均賃金の60%以上(休業手当)を支払いなさい、と定めています。

この使用者の責に帰すべき事由にあたらないものとしては、自然災害、停電により作業が全くできない状態や労働者の争議行為に対する使用者の作業場閉鎖などが考えられます。

ですので、経済的な事情、原料不足や在庫調整などは、使用者の責に帰すべき事由にあたると考えられます。

ところで、民法では、債権者の責に帰すべき事由により債務が履行できなかった場合には、債務者は反対給付を受ける権利を失わない、とされています。

ですので、労働者に100%の賃金相当額を請求する権利はあると考えられます。

会社が請求に応じるのであれば、全額もらってよいということになります。
(労働基準法の休業手当が60%以上となっているのは、労働者の生活を確保するため最低限の基準を設け、守られない場合に労働基準監督署の対応で解決できるようにしたというのが、意図するところだと思います。)

posted by アドバイザー at 10:53| 賃金・残業代 | 更新情報をチェックする
×

この広告は90日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。