質問
人事考課で、自分が考えていたより低い評価を受けました。
同僚と比べて働きが劣っているわけでもないのに、納得できません。
見直しを求めることはできないのでしょうか?
回答
仕事の内容、成果や働きぶりを賃金額に反映するには、労働を評価することが必要となりますが、評価するのは人間です。
評価の基準や方法が適切でなく、公平な評価が行われない可能性をはらんでいるものでもあります。
(評価する側の濫用もあり得るということです。)
しかし、賃金額に反映されるということは、人事考課を公正に実施することが労働契約上の重要な部分であり義務であるということです。
(人事考課の裁量権の濫用・逸脱といった場合には、損害が発生していることになります。)
人事考課が適正であるためには、少なくとも次の3つが要求されるでしょう。
(1) 評価基準が明確であること
(2) 評価方法が公正で客観的であること
(3) 評価結果を開示して説明すること
(あいまいな評価基準、事実・実際を正しく把握しない、恣意的な評価・運用といった場合には、公正ではないと考えます。)
ですので、まずは会社側に上記の内容について、しっかり説明を求めて納得できるものかどうか確認してください。
その際に、会社側が情報の開示を拒む場合も考えらえますが、その場合には、労働組合を通しての交渉や労働審判を利用すべきと考えます。
(行政機関での個別労働紛争解決という方法もありますが、情報開示を拒否するような会社には利用が難しい(不向き)かもしれません。)